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グリーンマックス製 西武30000系池袋線をイメージ通りに仕上げる

 2012年の12月末にグリーンマックス(以下 GM)から発売された西武30000系電車.
 「スマイルトレイン」の愛称で衝撃的なデビューを果たしてから5年目にやっとNゲージ鉄道模型として製品化された.

 この製品では車体関係は新規金型によるものだが台車や床下機器関係は他形式の流用となっている. そのため実車とは大きく異なる部分が多く見受けられる(というより全くの別物といって良い)ため全体的なイメージは実車と異なって見える.
 そこで「より実車らしく」仕上げるため個人的に気になる部分へ手を入れてみた. 全て流用とされた床下関係の加工がメインとなるが, 「スマイルトレイン」と言われる所以である特徴的な前面や上から見る機会が多い屋上も軽くグレードアップを行なってみたので簡単に紹介したい.

 ここでは製品のオリジナル状態との比較は行っていないのでお手持ちの製品,若しくは各種サイトを参照いただきたい. 一応当方のブログ(鉄道本部報)でも簡単であるが取り上げているのでそちらも参照していただきたい.
 →西東京鉄道管理局 〜鉄道本部報〜


■前 面
 写真は加工を施したものでスカート周りが加工のメインとなる.
 
 製品ではスカートはカプラー用ベースと一体のため床板へ取り付ける方式になっている. しかし車体と床板自体でズレが生じるためスカートの位置も若干ズレてしまう. この電車の最大の特徴である顔が残念な感じになってしまっていた.
 そこでスカートのカプラー用ベースを切除しスカートのみを車体側へ取付しこれを解消した. このスカートは白色成形の未塗装部品であるため車体側と質感が異なるため白色で塗装を行なってある. 実車では車体とスカートの接合部分にグレーが入るが当然それも塗装で再現してある.
 連結器胴受け上部やスカートと連結器の間にある赤く四角い箱(非常連結器栓受箱)があるが,それについても今後再現したい部分である.
   
 カプラー用ベースは切除したためカプラー自体は床板に単独で取付となる. 製品の説明書などでは伸縮式TNカプラーJC26の使用が書かれているが, 実車では胴受が湾曲したタイプであるためJC6328を採用した.
 先頭部のみは車体・スカートとの微妙な位置関係を表現するため床板を削って高さ調整を行なってある.


〜物議をかもした謎のスペース〜
 気になった方も大勢いるとおもわれる前面LED左脇の謎のスペース.某巨大掲示板でもエラー騒ぎになっていた程.
 実車でも目を凝らすとこの位置に同様のスペースが存在する. ただ裏側から黒く処理されており一見すると確認するのは困難である.
 この位置には列車の運行に関するデータ通信機器が収容されている. 後期に新製された車両ではその有無が判別が困難. しかしガラス交換等で一部車両では裏から黒く処理されていないものもあり容易にその存在を確認できる.
 
 光の具合で存在の有無がハッキリ分かる.右の写真では裏から黒く処理されておらず機器が見える.
   
 模型でも再現されたこのスペース,このままでは目立ってしまうので裏側から実物同様に処理する. その方法は余剰の黒色ステッカーを切り出して裏面から貼る.その際気泡が残らないよう貼付するのがコツとなる.
 右の写真で左の38103は製品状態,右の32101は裏から黒色ステッカーを貼付処理したもの. 実車同様に光の加減でその有無を確認出来る程に仕上がった.
 どうしてもこのスペースが気になる場合は裏面に黒色の塗料を軽くぬっておけば良い. そうすることで表から見た際に全くといっていい程判らなくなる.

 前面と側面にあるグラデーションは近くで見ると粗い印象を受けるが,少し離れて見れば気にならないレベルである.
 実物の2連は8連と比べて前面グラデーションの比率が異なるが模型では同一とされている. このグラデーション表現に関してはサードパーティでインレタ等による製品化も検討されているようある.

■車 体 ・ 屋 上
 先にも述べたように車体と屋根については完全新規制作であり, 近年のGM製完成品と同等以上のクオリティーであり特に大きく手を入れる箇所はない.
 車体に関しては各部の墨入れ及びステッカー類の貼付だけである. 一方屋根は配管類がモールド表現であり特にクモハに関しては若干物足りなさがあるが今回は手を入れていない. パンタグラフについては製品付属のものからTOMIX製に交換してある他は大きな加工はしていない.
 車体への墨入れはドアの戸当りゴムと乗務員室扉周囲のみ. ステッカー類はGMオリジナル(別売)のステッカーから[弱冷房車]を, 車椅子・女性専用車・優先席表示等は銀河モデル製を使用した.
 そのうち女性専用車と優先席表示に関しては実車同様車内から貼付する方式にしている. 製品のガラスパーツは若干緑がかった熱線吸収ガラスを再現しており, 車内側から貼ることで緑がかって実車のイメージに近づいた.

 なお手元にあるステッカーはすべて車外から貼付するものであったため, 粘着面に透明フィルムを貼り,表側に“テープのり”を貼って車体へ貼付した.
 屋根は製品ではライトグレーであるが実車はどちらかと言えばダークグレーであるためガイアノーツのダークグレーで塗装を行った.
 パンタグラフはトータル的なプロポーション等からTOMIX製のPT-7113-D(実車はPT-7116-B)を採用した. 付属している避雷器とその台座を切除し全体をシルバーで塗装した.また8連の方は台枠を高圧引き通しを示す黄色に塗装している.
 細かい話であるが台枠端部(カギ外しのある側)が若干長いため切断し実車に合わせた.
 避雷器についてはが屋根板と一体モールドで若干円錐状であるためPT-7113-Dに付属していた避雷器パーツを活用してある. 配管類の色差しは本来ライトグレーで行うと引き立つが,実車が屋根板とほぼ同色であるためコントラストは控えめにして表現した.
 クーラには墨入れを行いモールドを強調させた. しかし側面のモールドが甘く塗料が残らないため結果的に上部のみが強調されてしまった.
 成形の関係上のためか本来垂直である側面は傾斜しており正面から見ると台形になってしまっている. また正面(妻面)にあるビードも省略されている.折角新規で製品化したのにもかかわらず勿体ない感じを受けるパーツである.
■床 下 機 器 ・ 台 車
 この製品で一番の問題である床下機器. メトロ10000系列と東武50000系列(以下:東武車)の製品からの流用であるためそのままでは使いもにならない.
 今回はGMのショップであるグリーンマックス・ザ・ストアーで販売している床下機器のバルクパーツを活用, そのものズバリが殆ど無いため“それらしくなるよう”に仕上げた.
 中間の連結器は全てボディーマウントのTNカプラー化し,それに伴い動力装置を鉄コレ用に交換している.

 台車に関しては東武車の流用であるが,成型色が若干濃いグレーになっており差別化されていた. 形状に関してはほぼ同じであるため製品をそのまま採用しているが,台車枠等を加工して車高調整をしている.
 ここではVVVF周りとSIV関係,車高調整に関し簡単に記す.その他の床下配置などは次項に記載する側面写真を参照していただきたい.
「VVVFインバータ制御装置」
〔クモハ32100・モハ38200・モハ38600〕

 電車制御の心臓部となるVVVFインバータ制御装置(以下:VVVF)は製品では東武車のものが使用されている. その他付属する機器も当然そうなるが,VVVFと断流器に関しては形状が同等であるためそのまま使用出来る. VVVFと反対側にあるフィルタリアクトル(以下:FL)の形状は30000系とは異なるが, 代用出来るものが無いため流用している.

 写真でも分かるようにVVVFに関してはモーター車取り付けを前提しているため薄い板状である. そこで切り出したプラ板で側面を作製し奥行きを表現するとともに裏面は同じVVVFのパーツをあてがった. このVVVFは遊び心で裏面に点検蓋がモールドされてるためこれを活用した.
 当然1両に2個のパーツ必要であるためバルクパーツを用いている.
 クモハ32100に関して実物は1M方式であるためFLは1個,VVVF右側のパワーユニット部を切除して再現している. 当然こちらも2個組み合わせて奥行きを出してある.
「静止型インバータ(SIV)・整流装置」
〔クハ32100・モハ38300・モハ38700〕

 30000系電車の中でもっとも特徴的な床下機器を持つ2連のクハ32100と8連のパンタ無しモハ.
 SIVは西武をはじめ他社でも見られない形状をしてるため模型で再現するのは少々難関である. またSIVと反対側に艤装される整流装置は冷却部が車体よりも若干飛び出すしており目立つ部分でもある.
 その他にもSIV変圧器や唯一ステンレス外箱を持つ空気圧縮機など目白押しであり再現の要といって良い.
   
 SIVは3つのパーツで構成した.左側のパーワーユニット部(メッシュのモールド)[近鉄V-1],中央が[4201A-2]の一部で,右が[4128A-1]である. 中央部に関しては正面にプラ材を貼って表現している.
 パワーユニット部は一目で実車と異なると判別できるが,現状これ以上のパーツが見つからず[近鉄V]を使用した. 中央部に関して[4201A-2]を使用したがモールドが隠れるので大きささえ合えば他の部材でも構わない.

   
 30000系を見てインパクトを受けたのは整流装置だった. 車両限界ギリギリまで(実際にギリギリかは不明)突出した冷却部がその存在をアピールしているようであった. 模型でも絶対再現したい部分であるが,SIV同様それに見合うパーツは存在していなかった.
 仕方なく突出した部分に関してはプラ材を加工したものを[4201A-2]の一部に接着し表現した. その成果もあり実物と同様に模型でも突出した冷却部が再現できたと自負している. この整流装置の左にあるSIV変圧器については[4139B-1]のバッテリーボックスを高さ調節のため上部を若干削り使用している.
[ ]の番号はバルクパーツの品番を示す.
パンタグラフ無しモハの比較
 
 流石に実車と全く同じというわけにはいかないがそれでも「それらしい」感じには仕上がった. 特に製品では無かった色々詰まった状態が再現できたと思う.
 
「台車と車高調整」

 全体的に落ち着いた感じに仕上げるため台車は輪軸も含め床下機器と同じダークグレーで塗装した. また実車の重量感を出すために車高を0.5mm程度下げる加工も行なっている.
 左の写真は車高を下げたものと製品状態のものの比較で,台車の空気ばね部分と車体裾の隙間の違いがよく分かる.

 台車と輪軸はそのままでは塗装が喰い付かないためガイアノーツのマルチプライマーで下処理している. これはパンタグラフやTNカプラーも同様である.
   
 車高調整の加工についてトレーラー車は比較的簡単である.
 床板は台車中心が嵌るボスの外側に4点にある突起を削ってボス自体も若干短くした.(写真左) 台車は前後で2箇所ある突起を削るのみで塗装済みの台枠が加工後である.
 モーター車は鉄コレ動力装置のTM−14を使用し,以前製作した西武2000系や小田急8000形で使用したものと同じである. 車体と合うよう動力装置フレームの両サイドに0.5o厚のプラ材を接着するが, そのままでは車高が高くなるのでフレーム上部を一段落ちた部分に合わせ切除したのちプラ材を接着し微調整を行った.
 動力装置は保守面を考慮し両面テープ止めではなく車体側に設けた爪で固定する方法にしている.(写真右)
■サイドビュー
 全10両の両面のサイドビューを示す.
 床下機器の配置と共に,車高を下げた効果も確認していただきたい. 簡単ではあるが車両ごとの加工内容や再現のポイント等と使用した主なパーツ類も記載した.
 床下機器についてはバルクパーツの品番を記載するが,共通する以下の部品については割愛する.
各社共通床下機器部品(バルクパーツ品番 1両に対し複数個必要なものあり)
 ・ブレーキ制御装置:4128A・4128B・4128C・4128Dのいずれか
 ・空気タンク(供給,保安・空気ばね):4128A・4128B・4128C・4128Dのいずれか
 ・S-TIM(中間車):4128A・4128B・4128Dのいずれか
 ・S-TIM(先頭車):4128C(2個組み合わせ)
 ・保安ブレーキ装置:4128A・4128Bのいずれか
 ・空気圧縮機:4128B・4128Dのいずれか

 Mc1 クモハ32100(32101)
 先頭車でパンタグラフを搭載したこの車両,個人的には親しみを込めて「ちょんまげ」と呼んでいる. ゆえに正面から見たイメージを重視した.パンタグラフ上昇時のスタイルはTOMIXが優れているのでそれに交換. パンタ台の取り付けピッチは同じであるため無加工で取り付けできる. 1M方式のため8連のモハと異なるVVVFも再現点のポイント.
 ・パンタグラフ:TOMIX 0246(PT-7113-D),・列車無線アンテナ:KATO Z03-0334(E851用)
 ・運転台側TNカプラー:TOMIX JC6328,・連結面側TNカプラー:TOMIX 0337
 ・床下機器:4201B(VVVF・断流器箱・FL・主断路器箱),4201C(蓄電池箱),4156B(電圧計用DCPT箱)
 Tc2' クハ32200(32201)
 2両単独で営業運転に使用されることがないため,この車両は池袋線内の運用では普段先頭に出ることはない. 30000系の車両のうち最も床下機器が満載の感じを受けるクハ32200.
 この車両のSIVについては模型製作に適した資料が見つからず東武車のものをそのまま流用している. これに関しては今後取材をし製作しなおす予定である.
 ・列車無線アンテナ:KATO Z03-0334(E851用)
 ・運転台側TNカプラー:TOMIX JC6328,・連結面側TNカプラー:TOMIX 0337
 ・床下機器:4201A(SIV・整流装置),4139B(SIV変圧器),4156B(高圧補助断路器箱),4234A(気圧SW)
 Tc1 クハ38100(38103)
 2007年度に3本製造された8両編成の1次車.そのうち2本が新宿線,この3本目は池袋線に投入された. 翌年度には2両編成が新製され,普段はその32101Fと組んで10両編成で使用される. そのため最近はクハ38103が先頭に立つことがないが,2両編成が検査などの際は8両単独で運用され先頭に立つ.
 床下は比較的あっさりしており大型のS-TIM箱が目を引く程度. 模型では4128C-1を2個使用,左側の2室は切り継ぎで幅は異なるものの実車同様の6室にしている. S-TIMと反対側にある非常用梯子ステップに関しては,縞鋼板表現の素材が見つからず現時点では未装着である.
 ・列車無線アンテナ:KATO Z03-0334(E851用)
 ・運転台側TNカプラー:TOMIX JC6328,・連結面側TNカプラー:TOMIX 0337
 ・床下機器:共通部品のみ
 M1 モハ38200(38203)
 VVVFやパンタグラフを装備する中間電動車.
 西武鉄道の車両は編成中2基以上のパンタグラフを装備することになっている. そのため2両編成ではクモハに2基搭載していたが, こちらは編成内で高圧引き通しを行っているため1基のみの装備となる. またその識別としてパンタグラフ台枠を黄色塗装している.
 上から見る機会の多い模型では黄色塗装のパンタグラフ台枠表現を行った. この車両は動力車であるが製品の動力ユニットでは台車が干渉し, TNカプラー取り付けが困難であったため鉄道コレクション用のを使用した. そのままでは自重が軽く走行に支障をきたすため,車体の天井部分に重りを貼付し粘着力を向上させた.
 ・パンタグラフ:TOMIX 0246(PT-7113-D),・連結面側TNカプラー:TOMIX 0337
 ・床下機器:4201B(VVVF・断流器箱・FL・主断路器箱)
 M2 モハ38300(38303)
 補助電源装置や空気圧縮機を装備する中間電動車.
 先述したとおりSIVや整流装置の表現など最も苦労した車両である. 整流装置の左にあるSIV変圧器,実車では外板が抜き打ちされ内部が見えるものと見えないものの2形態存在する. 模型の番号では前者となるが,再現が困難であったため外形とサイズが同等の4139Bのバッテリーボックスで代用した.
 ・連結面側TNカプラー:TOMIX 0337
 ・床下機器:4201A(SIV・整流装置),近鉄V(SIV),4128A(SIV),4139B(SIV変圧器),
4117A(元空気タンク),4156B(高圧補助断路器箱),4234A(気圧SW)
 T1 サハ38400(38403)
 蓄電池箱を装備する中間付随車でその他はサハ38500とほぼ同等であるが,S-TIMの配置が異なっている. 蓄電池箱はクモハで使用したものと同じ.
 床下機器数は少なく加工もほとんど無いため製作は比較的簡単である.
 ・連結面側TNカプラー:TOMIX 0337
 ・床下機器:4201C(蓄電池箱)
 T3 サハ38500(38503)
 中間付随車でサハ38400と異なり床下はS-TIMと自車のブレーキ制御装置関係のみである.
 全車両に共通して使用している空気タンク(4128A・4128B・4128C・4128D) は取り付け脚の片側を切断して枕木方向に取り付けることで再現している.
 写真でもわかるように取り付け位置を誤ったため他車とタンク配置が異なっている.
 ・連結面側TNカプラー:TOMIX 0337
 ・床下機器:共通部品のみ
 M5 モハ38600(38603)
 モハ32200と同じVVVFを搭載する中間電動車であるが車いすスペースと電圧計DCPT箱の有無で違いがある.
 実車では電圧計DCPT箱はVVVF側の左から2個目,主断路器箱の横になる. 取り付けるのを見落としていのでクモハで使用した4256Bを取り付ける必要がある.

 ・パンタグラフ:TOMIX 0246(PT-7113-D),・連結面側TNカプラー:TOMIX 0337
 ・床下機器:4201B(VVVF・断流器箱・FL・主断路器箱),4256B(電圧計用DCPT箱)
 M6 モハ38700(38703)
 実車ではモハ38700が33.3t,モハ38300が33.5tと0.2tの差があるが車いすスペースの他に外観上の違いが見いだせない.
 床下に関してもモハ38300と同一で製作している. 全車両共通して使用しているブレーキ制御装置は最も多く使っている4128A〜Dに共通してあるものを採用している. 右側にあるケーブルを模したモールドを切除して使っているが, 大きさや蓋形状など異なる点が多いのだが1両に2個必要なため妥協している部分である.
 ・連結面側TNカプラー:TOMIX 0337
 ・床下機器:4201A(SIV・整流装置),近鉄V(SIV),4128A(SIV),4139B(SIV変圧器),
4117A(元空気タンク),4156B(高圧補助断路器箱),4234A(気圧SW)
 Tc2 クハ38800(38803)
 池袋方の先頭車でサハ38400と同様に蓄電池箱を備える.そのためS-TIM箱は連結面側にオフセットされている.
 模型の台車の軸距と台車間距離が実物換算より短いため,スカートと台車の空間が目立つためしまっている. 実車ではこの場所にウォッシャタンクやステップ,ハンドスコッチがあるので, 模型でもウォッシャタンクとステップ程度は表現したいところである. 非常梯子のステップと共に今後の課題でとしたい.また余力があれば列車情報装置の車上子も再現したいと考えている.
 ・列車無線アンテナ:KATO Z03-0334(E851用)
 ・運転台側TNカプラー:TOMIX JC6328,・連結面側TNカプラー:TOMIX 0337
 ・床下機器:4201C(蓄電池箱)

 参考までに今回使用した塗料について記す.
  ・ダークグレー(ガイアノーツ No.1007)→屋根板・床下機器・台車・輪軸など
  ・ダークステンレスシルバー(ガイアノーツ No.1002)→パンタグラフ・空気圧縮機
  ・ピュアホワイト(ガイアノーツ No.001)→スカート
  ・サーフェイサー エヴォ ブラック(ガイアノーツ GS-03)→動力ユニット
  ・ガイアマルチプライマー(ガイアノーツ P-01)→台車・輪軸・パンタグラフ・カプラー等下地処理用
  ・キャラクターイエロー(グンゼ No.109)→パンタグラフ台枠
  ・RLM78 ライトブルー(グンゼ No.118)→列車無線アンテナ
  ・フラットブラック(タミヤ XF-1)→ドアゴム・クーラ等の各部墨入れ用
  ・ニュートラルグレー(タミヤ XF-53)→配管類色差し用
 これまでの模型趣味において床下機器の配置にここまで悩んだことは無く非常に苦労した.
 一昔前までは床下流用は当たり前であったが近年は車種ごとに作り分けるのが当たり前となった. グリーンマックスでも車両によっては床下機器をその都度再現してるものもあれば,西武のように流用で済まされる車両も多い.
 2000系では同じ界磁チョッパということで東急から,6000系ではモハは新規とされたもののクハとサハは流用で済まされている. この流れで30000系についても流用となってしまったわけだが,他のメーカーと比較しても金額的に高価な設定であるため納得いかない部分である.

 大好きな車両だから拘りたいにしても今回の加工内容は大がかり過ぎてたし,パーツ調達などの金額的な負担計り知れない. それでもプロ級のモデラーからしてみれば他愛のない内容と感じるかもしれない. 私のような一般モデラーとしては負担が大きかったが,その分作る楽しみも大きかったのは確かだった.

 実車は8連と2連で製造時期が異なるため新製時の「綺麗な状態」で組んで運転されたことがない. 模型では両者とも「綺麗な状態」に仕上げているが,パンタ周りや床下などへウェザリングもしてみたいと考えている. 本文中でも触れたが修正する箇所も多くあり,再現したい部分も多く残こるので少しずつ進めていきたい. 進捗があればその都度更新するとし今回はここまでとする.
参考文献
 西武30000系「スマイルトレイン」パンフレット(西武鉄道発行)
 鉄道ピクトリアル(No.805),鉄道ファン(No.566),RailMagazin(No.297),他

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